コメント

女性パワーを見せつける作品だ。武力ではなく法が支配する国際社会の実現は、人類の理想であり、それへ向かって私たちは一歩を踏み出したばかりだが、それはひとりの女性の驚くべき活躍で促された。胸を揺さぶられる感動!!

浅井信雄(国際政治学者)


世界は一つの法の支配をうけいれることができるか
全人類的な課題が現実の地平で試されるとき、一人の生身の人間の無私と情熱が必要とされるのだ。

池田香代子(ドイツ文学翻訳家)


見応えのあるドキュメンタリーだ。
国際社会に正義を実現するための重要な仕事を描いており、
それを遂行する少数の人々の人間性に迫っている。
その気迫が素晴らしい。

佐藤忠男(映画評論家)


今後地球の秩序を維持するために不可欠な国際犯罪法廷。
その存続のために各国の協力がいかに重要か、この映画を観ると痛感します。
この実情を知ることは一人ひとりの義務だと思います。

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)


この映画は、国際的活動の難しさとか、権力者による犯罪告発映画と言うより、
人類の限りない愚かさを告白する映画である。

さいとう・たかを(漫画家)


国際社会における「法の支配」の確立をめぐる難しい状況と課題、
ひいては日本国憲法9条の意義をも考えさせる映画である。

伊藤真(伊藤塾塾長)


正義という名の殺戮こそが〈戦争の正体〉です。
犠牲になるのはいつも一般市民で、誰もその責任をとろうとはしません。
国際法廷が戦争犯罪人を裁くだけではなく、戦争の抑止力になることを切望します。

山路徹(APF通信社代表)


この映画のカメラが追い続けた検察官カルラは、スイス生まれの小柄な女性だ。
彼女のどこに「戦争犯罪」という巨悪に対峙する闘志が潜んでいるのだろう。
その答は大写しにされたカルラの瞳のなかにある。
スレブレニツァの虐殺で、夫を亡くし、強姦され、その果てにみごもったモスレムの女性たち。
カルラは、彼女らの悲しみをわが悲しみとし、今なお身を隠す戦犯たちに挑んでいった。
それは小さな巨人の志を描いたドキュメントだ。

手嶋龍一(外交ジャーナリスト・作家)