フォックス・テレビ内部告発のてん末

アメリカ、モンサント社が1993年から販売を始めた、遺伝子組み換え牛成長ホルモン薬品rBGH(商品名:ポジラック)。代謝作用が高まり、搾乳量が増えるが、乳腺炎のリスクを高めるため、牛乳への膿汁混入が問題となる。また、抗生物質が食物連鎖で人体に及ぼす影響、乳ガンや大腸ガンの発生を危惧する声もある。 フォックス・テレビのスティーヴ・ウィルソンとジェーン・エイカーは、ポジラック問題を取材した番組を制作したが、放送直前に会社側から虚偽の内容への変更を命じられた。 「モンサント社からは“放送したらフォックスは重大な影響を受ける”との文書がきました。そして全米一多くのテレビ局を所有するフォックスは、広告収入減を恐れたのです」 エイカーとウィルソンは解雇され、その後、内部告発者保護法に基づきフロリダで訴訟を起こした。結果、エイカーは42万5千ドルを勝ち取ったが、フォックスは上訴した。判決は法律倫理に基づいた判断によって覆され、彼女は勝訴金を失った。

スティーヴ・ウィルソン/Steve Wilson

フォックス・テレビが乳牛にrBGHを投与しているというニュースを揉み消した事実を告発し、解雇された調査報道記者。
「知りたい事項を徹底的に調べ尽くす。素晴らしい仕事だと思いました」

ジェーン・エイカー/Jane Akre

フォックス・テレビが乳牛にrBGHを投与しているというニュースを揉み消した事実を告発した調査報道記者。解雇された後、訴訟を起こし一度は勝訴したが、上告したフォックスに覆され勝訴金を失った。

キーワード

http://www.docback.org/乳牛問題を題材に企業問題を考えるWEB。
モンサント社 日本モンサント社 モンサント、遺伝子組み換え作物「不正使用」で農家を次々と提訴 遺伝子組み換え食品とWTO 遺伝子組み換え牛成長ホルモン rBGH(商品名:ポジラック)
牛乳の「人工ホルモン不使用」表示をめぐる訴訟――和解は実現するか?
フォックス(FOX Broadcasting Company) 内部告発者保護法

10 28, 2005 | posted by web

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