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「世界の問題を知ること、それは人々を孤立から救う手立ての一歩である」と僕は強く思います。ただし、まずその情報がなければどうしようもありません。伝えることのできる立場にいる人が自らの仕事を怠ることは罪だと思いました。 僕は、2001年2月にロッテルダム国際映画祭で完成したばかりの『プロミス』を観ました。これを日本で公開すべきだと思いましたがビジネス面 を考えると正直躊躇しました。9月にテロ事件、続いてアフガンでの殺戮が起きました。事の問題の根源はどこにあるのか、配給会社として出来ることは何かを考えました。そこで『プロミス』という映画の存在を知っている者として日本で配給することを決めました。 『プロミス』は声高にパレスチナ・イスラエル問題を訴える映画ではありません。パレスチナとイスラエルに住む7人の子ども達の眼を通 して和平の可能性を考える映画です。また「人はなぜ憎しみあうのか?」という素朴な問題を直視した映画です。子ども達が持つ世界観は、周囲の大人達や住んでいる環境によって形成されたものでしかありません。最終的に中東問題解決、ならびに和平努力は、パレスチナとイスラエルの子ども達に託すしかないことを映画は伝えます。 2002年6月、映画の共同監督のうちB.Z.ゴールドバーグとカルロス・ボラド監督をプロモーションのために招待しました。彼らは試写 会の席で観客に対してこう言いました。「この映画を撮影する迄は、パレスチナやイスラエルで殺された人の記事をニュースで観てもナンバー(数字)でしかなかった。でも今は違う、映画に出てきた7人の子供達を始めとして何人もの名前を知っている友だちがいる」。僕も今ニュースを見る度にサナベルやファラジ、双子のヤルコとダニエルは大丈夫だろうかと気になります。監督達に来日中、重信メイさんと話をしてもらいました。その時僕は、重信さんの「パレスチナ・イスラエルの問題は、民族や宗教の問題ではなく政治の問題です」という発言にはっとしました。現在の大人達の政治が問題で、過去は異なる民族も異なる宗教を持った人といっしょに暮らしていたのなら、和平プロセスの“可能性”を確信できます。 この映画を製作した非営利団体“プロミス・フィルム・プロジェクト”は、中東における和平プロセスを“映像の持つ力”で促進し、和平努力を支えることの大切さを人々に伝えることを目標としています。アップリンクでは“プロジェクト”の意を汲み“プロミス・フィルム・プロジェクト・ジャパン”として上映を行い、利益がでた場合その半分をアメリカの非営利団体“プロミス・フィルム・プロジェクト”に送金します。映画を観た方で“プロミス・フィルム・プロジェクト”に協力していただける方はこの『プロミス』を友人などに薦めて欲しいと思います。また、自分達で上映することを企画される方には、プリントやビデオを貸し出すこともできますのでこちらを御覧下さい。 浅井隆(アップリンク主宰) asai@uplink.co.jp |
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