レイチェル・カーソンを知らない方に観てもらいたい。知っている方にも見とどけてもらいたい。

環境汚染の問題に初めて警鐘を鳴らした人。激烈な逆風と中傷を受けた人。志半ばで病にたおれた人。しかし彼女は勝ったのだ。

夥しい数の読者。そしてこのように連綿と語り継がれること。これこそが彼女の輝かしい勝利の証なのである。

福岡伸一(生物学者)

自然は真理の宝庫、自然こそが最大の教師

人間にとって、とりわけ子どもたちにとって、自然は真理の宝庫であり、自然こそが最大の教師であり、自然との触れ合いが感性を磨き、より豊かで、瑞々しい感性が最も大切であることを、切々と伝えている。子どもの「理科離れ」も自然離れが主因であり、感性の劣化が近代化の最大の忘れものであることを、再認識させられる。

嶋矢志郎(財団法人地球環境財団 理事長)

『沈黙の春』はあまりにバイブルで、人となりまでは知りませんでした。
まるでご本人からの勇気あるメッセージ。強さ。
きっと同時代の人たちもこうやって励まされたのだろうなと思いながら、僕も優しく励まされました。

兼松佳宏greenz.jp 編集長)

この映画は、女優カイウラニ・リーがレイチェル・カーソンを演じて、インタビューに答えるという珍しい作りで、見始めは、ある途惑いを感じた。しかし、次第に画面に引き込まれてゆき、なぜ私が「歴史上最も尊敬する女性」レイチェル・カーソンを描くのに、このようなドキュメンタリータッチの形態をとったのか深く納得がいった。

甲野善紀(武術研究者)

耳や目だけに強く頼り、感じることを後まわしにし、頭の中だけでなんでも処理してしまおうとする習慣をもう一度見直すきっかけを作ってありがとうと言いたい。私たち人間が持っている感覚はたった五感だけではなく無限だと感じることができた。あらためて人間という生きものとして生まれたことに感謝したくなる、そんな言葉がギュッと詰まった作品だった。

岡村貴子(オーガニック・コンシェルジュ)