甲野さんの身体術は、見なきゃわかりません。本人を見るのがいちばんですが、それができなきゃ、映画館で見るしかない。

養老孟司(解剖学者)

15年前、甲野先生が『井桁崩しの原理』を発見なさった頃、その記述を読んで「これは演技論だ!」と夢中になった。だが俳優が演じる役柄は自己と他者との軋轢のなかにいることが多く、滞り、居着いた、「間違った身体」の状態を模索することが多い。
その「間違った」状態に如何に「正しく」もっていくか…この作品にはその「矛盾した」「実践」のヒントが隠されている。

佐野史郎(俳優)

「武術を極めるにはあくまで技をつきつめる以外にない」という甲野さんの確かな指針が、ぼくにも「武蔵を描ききるには、結局、自分の身体に耳を済ませるしかないんだ」という具体的なアプローチを気づかせてくれたのだと思います。
※『武術への招待』(宝島社)P.6より抜粋

井上雄彦(漫画家)『バガボンド』『スラムダンク』

甲野善紀さんは声がいい。 人の声というより、川の流れる気配のような声です。 この人は、身体のうちに、大いなる自然をひろげているのでしょう。

武田鉄矢(俳優・歌手)