【アンコール上映】『壊された5つのカメラ』

上映中~3/29(金)

©EmadBurnat
(c)EmadBurnat
日時
上映中~3/29(金)
料金
一般¥1,500/学生¥1,300(平日学割¥1,000)/シニア・UPLINK会員¥1,000
会場
ROOM(2F)
作品分数
90分
リンク

第85回米国アカデミー賞 長編ドキュメンタリー部門ノミネート作品


■関連ニュース:webDICE『壊された5つのカメラ』パレスチナ人監督が拘束


息子の誕生で手にしたカメラがパレスチナの現実を鮮明に写し出す。


パレスチナの民衆抵抗運動の地、ビリン村に住むイマード・ブルナートは、四男の誕生を機にカメラを手に入れ、はからずも村の記録者となる。そんな中、ビリン村ではイスラエル軍により「分離壁」が築かれ、村の耕作地の多くが奪われる。怒った村人たちは毎週末、非暴力のデモを続け、イマードはそれを記録する。銃撃などで壊れるたびに彼は新たなカメラを手に入れ、のべ5台のカメラが、息子の成長と友人たちの日々の闘いを克明に切り撮っていく。

世界の映画祭で驚愕と称賛の声!


農業を営んでいたイマード・ブルナートがカメラを持ち、イスラエル人監督のガイ・ダビディと共同で作り上げた本作は、2011年11月のアムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭での観客賞・審査員特別賞のダブル受賞を皮切りに、サンダンス映画祭ワールドシネマ監督賞、フランス シネマ・デュ・レエル ルイ・マルコレル賞など世界の映画祭で受賞を続け、喝采を浴びている。このイマードの個人史的映像は、パレスチナ人たちのありのままの声を届けた作品として、世界各国で大きな注目を集めている。


監督のことば
イマード・ブルナート、ガイ・ダビディ
この作品を作り始めた時には、私たちが一緒にやっているということを批判されると分かっていました。イマードはなぜイスラエル人と一緒に映画を作るのかと聞かれるでしょうし、ガイはなぜパレスチナ人と一緒にと聞かれるでしょう。私たち 2 人の違いは避けられないものでした。それぞれに異なる利点と複雑な問題を抱えており、それを建設的に利用するすべを学ばなければなりませんでした。結局は事態が複雑になることの方が多かったですが。2 人の文化的背景、経験、世界へのアクセスのしやすさは異なり、またそれぞれのアイデンティティーから世間に期待されることも違いました。

最終的にこの作品を作ることを決定した時、できるだけ親密で個人的なものにしようと考えました。この物語を新たな視点で感情的に語るにはそうするしかなかったのです。イマードにとっては分かりきった簡単な決断ではありませんでした。自分をさらけ出すことはうれしくもありますが、危険なことです。一方で、この作品はイマードの物語に焦点を置くべきだったので、映画におけるガイの役割は観客にとっては曖昧です。ガイはシラノ・ド・ベルジュラック(フランスの剣豪、詩人で哲学者という男の中の男)のようなものでしたが、実際、物語の語り手というものはそういうものです。表に立つのは登場人物たちであるべきです。

観客の皆さんには広い心で、できるだけ先入観を持たずにこの作品を見ていただきたいと思います。これほど痛ましい紛争を扱った映画を見ると、人は心を閉ざしてしまいがちです。多くの人は世界を善と悪、パレスチナとイスラエルとに分けて一瞬で自分の立場を決めてしまいます。その立場はそれぞれのアイデンティティーや、経験、イデオロギーに基づくものです。理由はどうあれ、そのような忠誠心は多くの場合、感情的に広い心で世界を経験し、行為の本当の影響を理解することを犠牲にして成り立っています。現実はすばらしく複雑で、それが美しいのです。人々がその現実を絞り込むために戦い、1 つか 2 つのフィルターだけを通して現実を見ようとすることに私たちはいらだちを覚えます。

『壊された5つのカメラ-パレスチナ・ビリンの叫び』は、人々の人生に刺激を与えるために作りました。人生は政治論の中でのみ解釈されるのではなく(もちろんそれも大事な部分ではありますが)、別の面があります。私たちはこの作品を真摯に自発的に制作し、できるだけ型にはまることや罠に陥ることを避け、自分たちの先入観や見解に挑戦しました。最後に、映画をご覧になった後に皆さんが広い心を持ってお帰りになれますように。


『壊された5つのカメラ』(2011年/パレスチナ・イスラエル・フランス・オランダ/アラビア語・ヘブライ語/カラー・白黒/デジタル/90分/ドキュメンタリー)
監督:イマード・ブルナート、ガイ・ダビディ
撮影:イマード・ブルナート
編集:ベロニカ・ラゴルデ=セゴー、ガイ・ダビディ
音楽:トリオ・ジョーブラン
プロデューサー:クリスティン・カムデサス、セージ・ゴーディ、イマード・ブルナート、ガイ・ダビディ
製作:Alegria Productions、Burnat Films Palestine、Guy DVD Films
日本語字幕:平井かおり
字幕監修:田浪亜央江
後援:駐日パレスチナ常駐総代表部
配給:浦安ドキュメンタリーオフィス


監督プロフィール
イマード・ブルナート
1971年生まれ。パレスチナ人のフリーランス・カメラマン、写真家。
もともと農家であったが、四男の誕生を機にビリン村で撮影を始める。現在は、アルジャジーラ、イスラエルやパレスチナの放送局のために撮影を行い、ロイター通信社とも恒常的に仕事をしている。また、“Bil’in, My Love”、“Pales tine Kids”、“Open Close”、“Interrupted Streams”等のドキュメンタリーにも映像を提供している。


ガイ・ダビディ
1978年イスラエル・ヤッファ生まれのフィルムメーカー、映画講師。
16歳から映画の撮影、編集、監督を行い、カメラマンとしてフランス3の映画“Hamza”、“Journal D’une Orange”を撮影。また、“In Working Progress”、“Keywords”、“Women Defying Barriers”等、数々の短編ドキュメンタリーの監督を務め、世界中の映画祭で上映されている。2010年に初の長編映画“Interrupted Streams”を制作。


▼『壊された5つのカメラ』予告編
Back to Top