突発的特別インタビュー

振り返ったら…村越周司!

全身ぴっちり白タイツ?ギャグ250連発?村越周司ってどんな人?そんな疑問を抱く青少年たちのために、村越周司の地道な芸歴を聞いてみました。DVDを観る前に読んでおくと、さらに面白さが倍増する、はず!

1995年にケンドーコバヤシさんとコンビを組んだいきさつ、その後解散した理由はなんでしょうか。

NSC*1時代は、小林君(ケンドーコバヤシ)は『松口VS小林』*2というコンビを組んでいたんです。僕 は、ピンで一人コントをやっていました。コンビを組むなら、小林君と決めていたのでずっと諦めていたんです。
ピンでの活動もすぐに行き詰まり、小林君とも 一切連絡も取っていなかったんですが、いきなりNSC卒業後2年ぶりに電話がかかってきて、「俺、松コバ解散したから一緒にやらへんか」と誘われました。 待ってましたとばかりに、すぐにOKをして『モストデンジャラスコンビ 』*3を結成しました。
その後5年間、大阪の2丁目劇場を中心にコントメインで活動していましたが、残念ながら解散することとなりまして。その理由は、本当に僕の“異常なまでの緊張”です。特にコントをする時は、死ぬほど舞台に立つのが嫌でした。
出番前、「小林君が事故ってくれたらええのに」とか本気で思ってましたから(笑) 。胃にも穴が開きましたし、円形脱毛症が3つも一度にできた事もあり、それが耐えられず引退を決意し、と同時に沖縄でコロッケ屋をやるという物凄い小さい夢を抱きました(笑)。

いきなりコロッケ屋ですか(笑)。

沖縄のような暑い場所で「ホクホクコロッケなんか売れるわけがない!」と、相談した100%の人に言われ、すぐに断念しました(笑)。
それから、手に職を就けようと思い専門学校に行こうと考えました。その当時、流行っていたドラマ「白い巨塔」の影響で、病院で白衣を着て働くのに憧れを抱いたんです。あれこれ調べた結果、歯科技工士なら自分でもなれそうだと思い専門学校の門を叩きました。
学校に通い始めて気づいたのですが、歯科技工士は裏方の仕事なので全くといってもいいほど白衣を着ないという事実が発覚しました(笑)。まぁでも、高い授業料 を払っていましたし、結婚して3歳の子供もいましたし、しょうがないから続けようと思っていました。
なんとか就職も決まり、最後の国家試験というときに、なんと合格率99%の試験に見事落ちたんです!!創立35周年の学校で4人目の快挙!! 京都で試験を受けたのですが、落ちたのは僕一人だけ。その場にいたクラスメイトは、なんと声をかけていいのかわからず、完全にフル無視されました(笑)。

その後、フリーのギャグ芸人として復活しようとしたきっかけはなんですか。

正直、お笑いには未練がありました。でも僕には向いていない。コントをするのは嫌だ。じゃあ、得意だったギャグだけをする芸人になろうと思いました。なぜフリーを選択したかというと、ギャグ以外の仕事はしたくないからです。ていうか、ギャグしかできないからです(笑)。
今でも舞台に立つ時は緊張しますが、コントをする時よりは断然マシです。なぜかというと、僕のスタイルはスケッチブックに書かれた番号をめくりながらギャ グを連発するのですが、そのスケッチブックに鉛筆でカンペが書けるのです。これを考えた時は画期的だと思いましたね〜(笑)。
例えば結婚式のスピーチ等で紙を持ちながら話すのと、丸暗記をして話すのとでは緊張度が全然違いますよね。この方法で緊張も克服できるのではないかと考えました。がしかし、やはり今だに緊張しますね〜。大事なところでカミたおしますから(笑) 。

影響を受けた芸人さんはいますか。

そりゃ〜もう、ダウンタウンの松本人志さんです。僕は小学生の時、ドリフやひょうきん族には全く興味がなかったのですが、深夜のダウンタウンのラジオを聴いて、初めてお笑いに興味を持ちました。それ以来、20年以上の大ファンです。影響を受けたというか本当にただの一ファンです(笑)。

村越さんの子供時代ってどんな感じですか。

人付き合いが苦手で、子供の時からネクラで目立たない子でしたね。先生や女の子と殆どしゃべっていませんでしたから。それは、やはり緊張というのもありましたが(笑) 。
もちろん、女性との交際も皆無でした。だから、昔の僕を知る人は現在人前に立ち、芸人をやっているということには、目が飛び出るほどビックリしていると思いますよ。

「村越周司」のアピールポイントはズバリ何でしょうか。

声が小さく、カツ舌が最悪なところです(笑)。

昨年5月の復活ライブDVD『村越周司  もうギャグしかしない』が発売されますが、お客様にメッセージをください。

いや〜何回も観てほしいですね。それも連チャンで最低5回。不眠不休でトイレも禁止。ギャグ250発×5回=1250発。間違いなく100%ノイローゼになります(笑)!

今後の活動予定があれば教えてください。あ、白タイツやめるのって本当ですか?

あー、白タイツには何のこだわりもありません。よく白の意味はあるんですか?と聞かれますが、本当にないんです。これからバンバン衣装、変えていくつもりです。ただ、体のラインがぴっちり出るモノにしようとは思っていますが。なんかヤリ○ンの女みたいですね〜(笑)。
僕はテレビタレントには向いてないし、自分でもやりたくないので、舞台芸人を目指します。今のところ、定期的に大阪でギャグライブを行っていますが、関東の方でも活動の幅を広げていこうと思っていますので、ライブをする際には是非観に来てください。
あと、出張ギャグ屋という珍商売をやっています(笑)。ギャグ15発で1万円と交通費をいただければ、時と場所を選ばず日本全国どこでも行きますので、興味のある方は、村越周司HPもうギャグしかしないから、お申し込み下さい!これからもよろしくお願いします!

脚注
(*1) NSC…吉本総合芸能学院、通称NSC(New Star Creationの頭文字をとったもの)。村越は大阪校第11期生。ちなみにNSCに入る前はファッションデザインの専門学校にいた(中退)。無駄に専門学校歴が長い。
(*2) 松口VS小林…現・ハリガネロックの松口祐樹(ユウキロック)とケンドーコバヤシが組んでいた漫才コンビ。
(*3) モストデンジャラスコンビ…1995年にケンドーコバヤシと村越が結成したコンビ。2000年解散。モストデンジャラスコンビの由来名は、漫画「キン肉マン」に登場するブロッケンjr.とウルフマンのチーム名である。