キャスト&スタッフ

リー・ジョージ・キュノネス
Lee George Quinones

1960年、プエトリコ島の都市ポンセ生まれ。1974年より地下鉄でグラフィティ・アートを開始し、1976年にはグラフィティ・アート界の伝説的人物として名を馳せる。その後カンバスの絵画にも活動の場を拡げ、1979年、クラウディオ・ブルーニのローマのメドゥーサ画廊でストリートアートを紹介。彼の作品はホイットニー美術館、ニューヨーク市博物館、フローニンゲン美術館、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館でパーマネント・コレクションとして展示されている。今作の後、『Acts of Worship』(2001年)『ボム・ザ・システム』(2002年)に出演している。

サンドラ・ピンク・ファーブラ
Sandra Pink Fabara

1964年、ニューヨークのクイーンズで生まれ育つ。1979年、15歳のときマンハッタンのハイスクール・オブ・アート・アンド・デザインで学びながらグラフィティを始める。「レディ・ピンク」というタグの名前で活動。今作に出演した1983年、ジェニー・ホルツァーとの共作シリーズを手がける。その後も国内外でエキシビションを行い、ホイットニー美術館、ニューヨーク・メトロポリタン美術館、ブルックリン美術館などでコレクションされている。

パティ・アスター
Patti Astor

1950年生まれ、オハイオ州シンシナティで育つ。1977年、ニコラス・レイ監督にリー・ストラスバーグ研究所で映画技術を学ぶ。その後、数多くアンダーグラウンド・シネマに出演。今作に出演後、パートナーのビル・ステリングとイースト・ビレッジに「ファン・ギャラリー」を1981年に創設。今作に出演のファブ・ファイブ・フレディやレディ・ピンク、フューチュラ2000らグラフィティ・アーティストの作品を紹介し、1982年にはジャン=ミシェル・バスキア、1983年にはキース・ヘリングのショーを行っている。

ファブ・ファイブ・フレディ
Fab 5 Freddy

1960年生まれ。1970年代後半よりニューヨークはダウンタウンのアンダーグラウンド・シーンでカメラ・オペレータとして活動。またコラムニストのグレン・オブライエンによる人気音楽番組「TV Party」のレギュラーゲストとして出演。ヒップホップ・シーンのパイオニアとして知られるようになる。1980年代後半にはMTV初のヒップホップ専門番組「Yo! MTV Raps」のパーソナリティを担当。1991年にはアソシエイト・プロデューサーを務めたマリオ・ヴァン・ピーブルズ監督『ニュー・ジャック・シティ』に出演。1994年には、NASの「One Love」のミュージック・ヴィデオの監督を務めている。

ビジー・ビー
Busy Bee

1962年生まれ、ブロンクス生まれ。メリー・メルやアフリカ・バンバータなどヒップホップのオリジネイターとともに初期ヒップホップの立役者として活躍。KRSワンとマーリー・マールによる2007年のアルバム『Hip-Hop Live』に参加するなど、現在も活動を続けている。

グランドマスター・フラッシュ
Grandmaster Flash

1958年生まれ。1970年代後半からDJ活動を開始。グランド・ウィザード・セオドアが生み出したDJの技術、スクラッチを世に広めた人物と言われている。1978年にグランドマスター・フラッシュ・アンド・ザ・フューリアス・ファイヴを結成し、1979年にエンジョイ・レコードからファースト・シングル「Superrappin'」をリリース。ヒップホップ・レーベル、シュガーヒル・レコードから1980年にリリースした「Freedom」、そして1982年に発表した「The Message」メインストリームの人気を獲得する。グランドマスター・フラッシュ・アンド・ザ・フューリアス・ファイヴは2007年にヒップホップ・アクトとして初のロックの殿堂入りを果たした。

コールド・クラッシュ・ブラザーズ
Cold Crush Brothers

グランドマスター・カズ、イージーA.D.、ジ・オルマイティ・ケイ・ジー、JDL、DJトニー・トーン、DJチャーリー・チェイスからなるグループ。4MCによるハーモニーとメロディー、そしてダイナミックなライヴ・パフォーマンスで人気を博す。1976年、ニューヨークのブロンクスで結成。1982年にデビュー・シングル「Weekend」をリリース。1984年の「Fresh, Wild, Fly And Bold」がグループ最大のヒットを記録する。また日本を含め早くから海外での活動も精力的に行った。

ファンタスティック・フリークス
Fantastic Freaks

ウォーターベッド・ケヴィ・ケヴ、マスター・ロブ、プリンス・ウィッパー・ウィップ、ルビー・ディー、ドッタ・ロック、DJグランド・ウィザード・セオドアからなるグループ。セオドアは、レコードを前後にこするDJのテクニック「スクラッチ」を生み出した人物。アルバムのリリースこそなかったものの、今作への出演そしてシングル「Can I Get a Soul Clap」でヒップホップの歴史にその名を残す。1994年にはコールド・クラッシュ・ブラザーズとともに、パブリック・エナミーのターミネーターXのソロ・アルバム『Super Bad』に参加している。

ダブル・トラブル
Double Trouble

70年代後半から80年代前半のヒップホップ・シーンを代表するアクト、ファンキー・フォー・プラス・ワンのメンバーだったロドニー・シーとKKロックウェルが、グループの脱退後に結成。今作で披露した「Stoop Rap」では、「名誉をふみにじられた」とファンキー・フォーが所属していたシュガーヒル・レコードへの思いをそのままラップしている。今作への出演で名を馳せる。ロドニー・シーは、この時期女性ボーカル・トリオ、ザ・シークエンスのメンバーで、後にアンジー・ストーンとしてソロで活動するアンジーBと結婚している。

ロック・ステディ・クルー
Rock Steady Crew

1977年、ブロンクスで結成されたダンスクルー。メイン・メンバーのクレイジー・レッグスを中心に、メインストリームの音楽ファンにまでブレイクダンスを知らしめた。『スタイル・ウォーズ』(1983年)『フラッシュダンス』(1983年)『ビート・ストリート』(1984年)にも出演を果たしている。

ラメルジー
Rammellzee

1960年生まれのビジュアル・アーティスト/グラフィティ・ライター/パフォーマンス・アーティスト。1983年にラッパーのK-Robとともにジャン=ミシェル・バスキアがアートワークを手がけたレコード『Beat Bop』を発表。その後も「ゴシック・フューチャリズム」を掲げ独自の世界観を確立した。1984年にはジム・ジャームッシュ監督『ストレンジャー・ザン・パラダイス』にカメオ出演を果たしている。2010年6月28日、死去。

DIRECTOR:チャーリー・エーハン
Charlie Ahearn

1951年、ニューヨーク、ビンガムトン生まれ。
1973年にホイットニー美術館のアーティストプログラムに参加するためニューヨーク市に移住。1979年には、『ワイルド・スタイル』を撮影する直前に製作された、スーパー8で撮影したヒップホップ・カンフー映画の『ザ・デッドリー・アート・オブ・サバイバル』を製作、そのロケ地でワイルド・スタイルの主人公、リーが手掛けたグラフィティに出会う。また1980年に『ザ・デッドリー・アート・オブ・サバイバル』の上映会で出会ったファブ・ファイブ・フレディと共に、本作『ワイルド・スタイル』の製作を開始。1982年に公開され、「世界初のヒップホップムービー」として世界中に大きな影響を与えた。その後、1992年には、『ドゥイン・タイム・イン・タイムズ・スクエア』がニューヨーク・フィルム・フェスティバルにて公開。また、キキ・スミスを始めとする多くのアーティストについての短編を製作した。そして、2001年の7月には自らが脚本と監督の両方を務めた長編映画、『フィアー・オブ・フィクション』が公開された。監督最新作は写真家のジャメール・シャバズのドキュメンタリー『Jamel Shabazz Street Photographer』(2013)。