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ABOUT THE MOVIE

英語原題の『MEAT THE FUTURE 』のMeetは(出会う)ではなく肉のMeatです。本作は、フード・テックの最前線をいく、クリーン・ミート、ピュア・ミートと称される培養肉のスタートアップ企業「アップサイド・フーズ(旧メンフィス・ミート)』のCEO兼共同設立者のウマ・ヴァレティ博士が培養肉の開発に挑戦する姿を2016年から2019年まで追いかけたドキュメンタリーです。

2050 年までに世界の肉の消費量が 2 倍になると予測され、既に畜産に使われている土地は世界の陸地の半分近くを占め、畜産由来の温室効果ガスは車から排出されるものより多いというのが現実です。
 そこで現在世界的に注目されているのが「培養肉」です。これは従来の畜産業が抱える屠殺という倫理的問題と環境への影響を排除し動物の細胞から肉を育てるものです。
リズ・マーシャル監督は「この映画は、新しい産業の誕生を捉えている」と言います。
ビル・ゲイツやリチャード・ブランソン、食品大手のカーギルやタイソン、ソフトバンク・グループなどは、「培養肉」が食品として市場に出回ることを確信しアップサイド・フーズに投資しています。

「世界中の人がベジタリアンやヴィーガンになるわけではありません。ですから、従来の肉を作る方法に対する解決策が必要なのです。培養肉は持続可能な社会を目指すテクノロジーによる一つの解決策のように思えます」マーシャル監督
CAST & STAFF
監督:
リズ・マーシャル
トロントに拠点を置くカナダの映画監督。
動物の権利活動家、フォトジャーナリト、作家のジョアン・マッカーサーを描いた『The Ghosts in Our Machine』(2013)が世界中で注目された。
エグゼクティブ・プロデューサー・音楽:
モービー
1965 年、アメリカ、コネチカット州生まれ。
90年代にテクノ系プロデューサー&DJとしてデヴィッド・ボウイ、パブリック・エネミー、ブリトニー・スピアーズなど多くの著名ミュージシャンの作品をプロデュース。
ナレーション:
ジェーン・グドール
1934年、ロンドン生まれ。
動物行動学者、霊長類学者、人類学者、国連平和大使。1990年、京都賞「基礎科学部門」を受賞。「私がこのドキュメンタリーに興奮したのは、解決に焦点を当てた作品だからです。この映画は、メタンを減らし、水と土地の使用を減らし、動物の苦しみを軽減し、将来のウイルス発生を防ぐために、進むべき道を提案しています」
アップサイド・フーズ(旧メンフィス・ミート)共同創立者兼CEO:
ウマ・ヴァレティ博士
インドのヴィジャヤワダ出身。
元心臓専門医。アップサイド・フーズ(旧メンフィス・ミート)の共同創立者。
2016年、世界初の「培養ミートボール」、2017年には世界初の「クリーン・チキンフィレ」を発表。2022年11月、アメリカ食品医薬品局(FDA)から培養鶏肉の安全性について「問題なし」のレターを受け取ったことを発表した。
「友達の誕生日を祝う場の裏庭で鶏が殺されているのを見て思いました。動物を殺す代わりに「肉の成る木」があればいいのになと」
COMMENT
”動物の命に影響しない食肉とは何ぞや”
手ごろな値段で商品化できるのか?食感はどうだ?
何より、上手いかどうか。スーパーに培養肉が並ぶ日を待ちたい。
できれば、程よいステーキ肉を作ってほしい。
そんな期待を抱かせる科学者たちの奮闘記だ。
井筒和幸
(映画監督)
細胞を培養し新たな肉を作り出す「培養肉」。
どんな味だろう?肉汁の出具合は?食感は?香りは?食べてみたい欲求が強まります。
私のやまのうコメントも「培養液のドリンクバーや!」「培養肉の宝石箱や!」とチャットGPT、AIによってハイブリッドにカスタマイズする時代が間近なのかもしれません。
私たち人間は生きる為に他の命を殺生して頂いています。
すべての命に支えられている私たちは、有難い存在であり尊い存在であることを、肝に銘じ感謝を忘れずにいたいと思います。
この映画を観て色々考えるきっかけになりました。
彦摩呂
(タレント/グルメリポーター)
培養肉の開発が進んでいる背景が分かりやすいと思いました。畜産について、環境に与える負荷や食糧のタンパク質需要が2倍になるといった待ったなしの状況の中、高い意識を持った人たちが開発している。ただ一部の企業の暴走の話ではなく、理由があって開発が進んでいるという点が、初めて知る人にも分かりやすいと思いました。
佐藤あゆみ
(フードテック専門メディアFoovo 代表)
宮崎夏次系
(漫画家)
監督:リズ・マーシャル
音楽:モービー
ナレーション:ジェーン・グドール
出演:ウマ・ヴァレティ、ニコラス・ジェノベーゼ、エリック・シュルツ、ケーシー・カーズウェル、ダニエル・デスメット、マシュー・レオン、マイケラ・ウォーカー、ムリナリ二・バヴァタネニ、ブルース・フリードリヒ、アマンダ・リトルほか
(2020/カナダ/84分/英語・ヒンディー語/原題:MEAT THE FUTURE)
©︎2021 LizMars Production Inc.