映画『ミラクルツインズ』

この映画について

アナベル・ステンツェル(左)医療スペシャリスト、遺伝子学カウンセラー イサベル・ステンツェル(右)医療ソーシャルワーカー、公衆衛生修士号

1972年
ドイツ人の父、日本人の母の元、アメリカのカリフォルニア州、ロサンゼルス市に生まれる。生後3日にして、遺伝性難病(嚢胞性線維症=CF)と判明し、幼少期そして思春期を通し、肺感染症などでの入院を繰り返す。
1994年
揃ってスタンフォード大学卒業、 その後1年弱、香川県高松にて英語教師として働く。
1995年
カリフォルニア大学バークレー校にて修士課程を得て、アナベルは遺伝カウンセリングで、イサベルは社会福祉と公衆衛生で学位取得する。
1997年
アナベルは、スタンフォード大学病院にて遺伝カウンセラーとして勤務。イサベルは同病院でソーシャルワーカーとして勤務。
1998年
イサベルがアンドリューと結婚。
2000年
CFによる肺機能低下のため、アナベルが両肺の臓器移植に成功。
2004年
イザベルが両肺の臓器移植に成功。
2007年
アナベルが二度目の両肺の臓器移植に成功、今に至る。
2010年
アナベル結婚。
2012年現在
それぞれの夫と共に、カリフォルニア州シリコンバレーに住居を構え、仕事にボランティア、講演などで世界各地を回っている。さらに趣味の山登りや水泳にと、アスリートとしても活躍中。

Interview インタビュー

双子の姉妹がお互いを支え合って成長し、難病を抱えつつも、前向きに毎日を大切に生きる姿に胸を打たれました。なぜ、苦しい現状にとらわれず前に進むことが出来たのですか?

アナベル:

これまでの経験から、今いる状況でベストをつくすことを学びました。アメリカには、「人生は10パーセントは自分で作るもので、 90パーセントはそれをどう引き受けるかだ」という格言があります。ネガティブでいては、自分と周囲の人々を苦しめることになってしまいます。病気でも人生を楽しむことはできるし、その経験を成長するチャンスとして使えばいいのです。両親からポジティブに生きる術を教わったと思いますし、もしかすると遺伝なのかもしれません。でも、一番のお手本になったのは、同じCFの仲間たちです。つらいとき、一番いいのは、自分のことをわかってくれて、助けてくれる友達を持つことです。そうすることで友情も深まります。

イサベル:

自分の周囲がポジティブな人ばかりだったのが大きいです。どんなに体調が悪くても、友人や家族がそばにいて話を聞いてくれるので、彼らの愛情を感じてポジティブになれるのです。それは希望を持つことです。私は今まで、もっと効果のある薬ができるという希望、移植後にはもっといい人生があるという希望を持って生きてきました。さらには愛する者に囲まれて安らかに死ぬという希望も持っているので、それが人生のバネになるのです。ポジティブでいることは、辛いことを見てみぬふりするのとは違います。落ち込んだり、泣いたり、孤独を感じたりするのは、すべて自然な人間の感情です。ネガティブな感情を経験しなければ、ポジティブになることを学べません。

お二人の元気のみなもと、好きなものについて教えて下さい

映画

アナベル:

ダンス・ウィズ・ウルブズ、フォレスト・ガンプ

イサベル:

おくりびと、太陽の帝国

音楽

アナベル:

フォークミュージックが好き、あとはインディゴ・ガールズ、ボブ・ディラン、ブランディ・カーライフ

イサベル:

ボブ・ディラン、ディクシー・チックス、サラ・マクラクラン

食べもの

アナベル・イサベル:

すしと納豆が大好き!

著書
『ミラクル・ツインズ! ―難病を乗り越えた双子との絆』

2009年9月、ステンツェル姉妹による自伝『ミラクル・ツインズ! ―難病を乗り越えた双子との絆』が岩波書店より出版。本書は2007年、アメリカ ミズーリー大学出版より刊行された「The Power of Two - A Twin Triumph over Cystic Fibrosis」に基づいたものです。

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