『美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう/足立正生』

上映終了

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日時
上映終了
料金
一般¥1,500 / 学生¥1,300 (平日学割¥1,000) / シニア・UPLINK会員¥1,000
会場
X(2F)
作品分数
74分
リンク

世界の映画祭で特集上映が組まれ、常に“愛”について追求を続けるフィリップ・グランドリューと足立正生によるコラボレーション作品


★2011年コペンハーゲン・ドキュメンタリー国際映画祭ニュー・ヴィジョン賞受賞

政治的な前衛映画監督たちを被写体にしたドキュメンタリー・シリーズ『美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう』の第一弾となる本作は、1960年代に若松孝二とともに鮮烈な映画を次々と世に生み出し、若手芸術家の筆頭として注目されるも、やがて革命に身を投じた足立正生のポートレートである。フィリップ・グランドリュー監督が2008年の初来日時に足立正生と対面し、意気投合したことが制作のきっかけになった。本シリーズは、かつてフランスで放送されていたアンドレ・S・ラバルトとジャニーヌ・バザンによる伝説的TVドキュメンタリー『われらの時代のシネアストたち』へのオマージュでもある。タイトルの『美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう』は、ドストエフスキーの「美は世界を救う」という言葉と、2006年に足立正生が35年ぶりに監督した『幽閉者 テロリスト』の中で、主人公Mが「その美しさのせいで俺たちの決断も一段と強まったのかもしれない。なにもかもが、戦いに向かうには、静かで美しすぎる風景だった」と語るセリフから取られている。撮影はグランドリュー監督がキャノン7Dを使用し、全て一人で行った。



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『美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう/足立正生』
(2011年/フランス/74分/HD/カラー、モノクロ/16:9/ステレオ)
シリーズ企画:ニコル・ブルネーズ、フィリップ・グランドリュー
監督・撮影・編集・音響:フィリップ・グランドリュー
助監督・通訳:シャルル・ラムロ
音楽:フェルディナンド・グランドリュー
プロデューサー:アニック・ルモニエ(Epileptic)
出演:足立正生、小野沢稔彦





フィリップ・グランドリュー

ラディカルな言い方をすると、観客のために映画を作ることは決してありません。映画を作るのは、自分自身とともに映画のなかで前進をしていくためです。その行為に正直さと真実さがともなうと力を持ち、初めてその映画が人に訴えるものになりうるのです。それだけが唯一の存在の可能性です。自分自身とともにあることによって、初めて他者とともにあることができるのです。これは倫理的な立場であると当時にグローバルな立場です。

1954年生まれ。ベルギー国立高等視覚芸術放送技術院(INSAS)で映画を学ぶ。1976年に初のビデオ・インスタレーションを美術館で展示。1980年代からフランス国立視聴覚研究所(INA)と共同で新たな映像様式を創出しつづけ、作品はビデオアート、フィルムエッセイ、ドキュメンタリー、フィクションなど多岐分野にわたる。1990年には映像研究ラボ“Live”を設立。2008年、東京とロンドンで大規模な特集上映が開催される。長編映画には、ロカルノ国際映画祭審査員賞を受賞した『Sombre』(1998年)、『La Vie nouvelle』(2002年)、『Un Lac』(2008年)がある。

足立正生

“美”という、美しいとか醜いという問題は、抽象的に存在するわけではない。それを感じる人間存在の感情・感性が決めるわけです。フィリップの場合は、自分がカメラを頭に結びつけたような仕方でせまって撮る。彼が他のカメラマンを連れてきて、照明係やほかのスタッフがいて通訳がいたらあんなものは作れない。つまり現実の存在として私はいるわけだけど、その存在を自分の感性の中身にするということを徹底的にやった。映画論的にもそれは映像言語という言い方ができるのだが、言語ではないということを一貫して主張しているのが彼の映画です。

1939年生まれ。日本大学芸術学部映画学科在学中に自主制作した『鎖陰』で一躍脚光を浴びる。大学中退後、若松孝二の独立プロダクションに加わり、性と革命を主題にした前衛的なピンク映画の脚本を量産する。監督としても1966年に『堕胎』で商業デビュー。1971年、若松孝二とパレスチナへ渡り、『赤軍-PFLP・世界戦争宣言』を撮影。1974年、日本赤軍に合流し国際指名手配される。1997年にレバノンで逮捕抑留され、3年の禁固刑ののち日本へ強制送還。2006年、赤軍メンバーの岡本公三をモデルにした『幽閉者 テロリスト』を発表した。

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