『シークレット・オブ・モンスター』

2017/1/14(土)~1/20(金)

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©COAL MOVIE LIMITED 2015
日時
2017/1/14(土)~1/20(金)
料金
一般¥1,800/学生¥1,500(平日学割¥1,100)/高校生以下¥800/シニア¥1,100/UPLINK会員¥1,000
作品分数
116分
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『羊たちの沈黙』のジョナサン・デミ監督が驚愕!

美しき少年が狂気のモンスター= ”独裁者”へと変貌する―20世紀が生んだ戦慄の[謎]に挑んだ怪作が誕生



独裁者の謎に迫る心理パズルミステリー
あなたは、解き明かせるか―――


ローマは一日にして成らずと言うが、はたして人間の人格はどうなのか?20 世紀は悪名高き独裁者が数多く登場した時代だ。アドルフ・ヒトラー、ベニート・ムッソリーニ、ヨシフ・スターリン…。彼らはいかにして権力欲を募らせ、狂気のモンスターへと変貌していったのか。本作の監督と脚本を手がけたブラディ・コーベットは、その最大の謎をこれまでになかった新しい形で観る者たちに突きつける。そんなコーベットの才能に、真っ先に反応をしたのが『羊たちの沈黙』(91)で知られるジョナサン・デミ監督。2015 年(第72 回)ヴェネチア国際映画祭でオリゾンティ部門の審査委員長を務めた彼は、同部門の監督賞と初作品賞をコーベットに贈り、「身震いする緊張感、戦慄の映画」と大絶賛。心理ミステリーと言えば右に出る者なしの巨匠をも唸らせた!

【story】
戦後処理に追われるフランスで一人の怪物が目覚めようとしていた―


1914 年に開戦した第一次世界大戦は、1918 年に連合国(アメリカ、イギリス、フランス、ロシア)の勝利によって終戦。アメリカのウッドロウ・ウィルソン大統領を始め、各国の代表がフランス入りをし、1919 年には戦後処理の方針を決定するパリ講和会議が始まる。1918 年、フランス・パリ郊外の町。町の教会で降誕劇の本稽古をしていた少年・プレスコット(トム・スウィート)が稽古後、教会に集まった人たちに向けて石を投げつけた。幸いケガ人は出なかったが、母親(ベレニス・ベジョ)は、なぜ息子がそのような行動をとったのか、まるで理解できずにいた。
親子はアメリカからの町に越してきたばかり。アメリカ人の父親(リアム・カニンガム)はヴェルサイユ条約の作成を目的にフランスに派遣された国務次官候補で、仕事で家を留守にしがち。プレスコットは、神に身を捧げる信仰心の厚いドイツ出身の母親と大半の時間を過ごしていた。
投石事件の翌日、プレスコットは母親に連れられて前夜の悪行を赦してもらうべく、神父様のもとへ向かうが、最後まで謝罪の言葉を口にすることはなかった。それ以上に、母親が自分よりも神を愛しているのではないかと思い苛立ちを募らせる。そしてそんなプレスコットの内に秘められたやり場のない思いを優しく包みこむのは母親ではなく、老いた家政婦のモナ(ヨランド・モロー)だった。
一方で、母親は地元の女性アデレイド(ステイシー・マーティン)を息子のフランス語の家庭教師として家に雇い入れる。しかし、プレスコットは父親と彼女が親密そうに話をしている姿を目撃してしまい、二人の仲を勘ぐる。そして、自分の大切なものを父親に横取りされた怒りからなのか、プレスコットは父が不在のある日、おもむろに彼女の胸に触れるという行動に出ると同時に、父を見下すような態度を取り始める。


この一件で、息子との関係が一層ぎくしゃくとした母は子育てを放棄し始め、神の世界に入りこんでいく。そして迎えた復活祭の日。休暇中の一家の家に、各国の代表団たちが集まってくる。実はヴェルサイユ条約作成を目的に開催されていたパリ講和会議において、アメリカのウィルソン大統領と各国代表団の思惑が一致せず、会議が頓挫しかけていたのだ。アメリカ代表団も自国の長のワンマンな振る舞いに疑心を抱き、大統領のいないところで意見を交わす場所が必要だったため、一家の家が内密の会議場となったのだ。
自宅でヴェルサイユ条約の内容が議論される一部始終を見つめるプレスコットは、代表団の一人に女の子と間違われたことでプライドが傷つき、自分が男であることを誇示するかのように、全裸にローブを羽織っただけの姿で会議中の屋敷をうろつき、父親の怒りを買う。そして母親には反省するまで食事抜きを宣言されるも、それに動じず部屋に籠城。不憫に思ったモナは内緒でプレスコットにご飯を差し入れるが母親に見つかってしまい、クビを言い渡されてしまう。唯一の心の拠り所だったモナを目の前で失ったプレスコットの不満は、爆発寸前となった。
そのころ、パリではドイツが連合国から突きつけられた条件を受諾。ヴェルサイユ条約が調印されることになった。役目も終わり、ひと段落ついてパリから自宅に戻った父親は、相変わらず部屋に籠城する息子を無理やり服従させようとするも、誤って怪我を負わせてしまい、かえって息子の中に潜むモンスターを成長させることになってしまう。そして、1919 年6 月28 日、ヴェルサイユ条約が調印される。これを祝し、一家の自宅では盛大なパーティが開かれていた。しかし、この記念すべき日にとうとうモンスターが解き放たれるのだった―。


サルトルから着想を得た不条理な世界観!

第一次大戦が終戦を迎えた1918 年。パリでヴェルサイユ条約作成を目的にアメリカからフランスに送り込まれた政府高官。彼には信仰の厚いドイツ人の妻と、少女と見間違えるほど美しい息子がいた。仕事が最優先で家庭をないがしろにする父親に代わり、息子は多くの時間を母親と過ごすのだったが、彼は常に何かに不満を感じてやり場のない怒りのようなものを抱えていた。そして、その歪んだ感情はやがて形を持ち始める……。ジャン=ポール・サルトルの短編小説「一指導者の幼年時代」(新潮文庫『水入らず』所収)から着想を得て、ヴェルサイユ条約締結への過程と第二次世界大戦勃発までを描いた、オリジナルストーリーへと昇華させたブラディ・コーベットは、本作を「劇中で一見無造作に散りばめられたパズルを観客自身がつなぎ合わせていき、その先に何かが見え始める。そして気づいたときには観客がその世界に引き込まれる仕掛けをしている」と語る。果たして、この心理パズルミステリーをあなたは解けるか?

世界が認める実力派俳優たちと彗星の如く現れた天才少年!

20 世紀最恐の独裁者の母親を演じたのは、『アーティスト』(11)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた実力派のベレニス・ベジョ。教育熱心ながらも、やがて母親の義務を放棄し始める複雑な役は、彼女の凛とした厳格な雰囲気があったからこそ説得力を持ったといえるだろう。独裁者の幼少期の役には、今作が映画デビューとなったトム・スウィート。ルキノ・ビスコンティの『ベニスに死す』(71)の主人公を彷彿とさせる美少年というだけでも目を引くが、常に不満の中にいる未来の独裁者という難役を完璧に演じて、その天才子役ぶりをアピールした。父親役には人気TV ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で知られるリアム・カニンガム、『ニンフォマニアック』(13)の衝撃の演技で注目された、大躍進中のフランス人モデル、ステイシー・マーティンも家庭教師役で登場している。さらに、『トワイライト』(08~12)シリーズでアイドル級の人気を博してきた、ロバート・パティンソンも重要な役柄で出演。彼も今や30 歳、大人の役者として演技力に磨きをかける。





シークレット・オブ・モンスター(2015年/イギリス、ハンガリー、フランス/英語、フランス語/116分/カラー/ヨーロピアンビスタ/ドルビーデジタル/原題:the childhood of a leader/G)
監督:ブラディ・コーベット
出演:ベレニス・ベジョ、リアム・カニンガム、ステイシー・マーティン、ヨランダ・モロー、ロバート・パティンソン、トム・スウィートほか
配給・宣伝:REGENTS
©COAL MOVIE LIMITED 2015


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