80's[ロンドン・コーリング]

1980年代のディスコ音楽以降のニュー・ウェーブやパンク・シーンにおいて、トム・ダウドはそれほど多くのアーティストやプロジェクトを手がけたわけではないが、彼の腕前は健在だった。

ケニー・ロギンスのヒット・レコード(『明日に向かって』のシングルを含む、『キープ・ザ・ファイア』)や、マイケル・ボロティンのファーストアルバム、コロンビア/エピックのシカゴ、A&Mのパブロ・クルーズとリタ・クーリッジ、MCAのタクシー、ポリドールのロビン・ギブ、RCAのダイアナ・ロス、ヴァージンのコリン・ジェイムス、EMIのニュー・モデル・アーミーや、エディー・マネー(『ノー・コントロール』、『ホエアーズ・ザ・パーティ』)、また、ロッド・スチュワート(『ボディ・ウィッシーズ』)、ミートローフ(『ミッドナイト・アット・ザ・ロスト・アンド・ファウンド』)など一連のアルバムを作り続けた。

80年代には、トム・ダウドとエリック・クラプトンとのコラボレーションが30年目に入った。トム・ダウドは『マネー・アンド・シガレッツ』、フィル・コリンズとの共作で86年に大ヒットした『オーガスト』をレコーディングした。これには、「イッツ・イン・ザ・ウェイ・ダット・ユー・ユーズ・イット」や、ティナ・ターナーとの「ティアリング・アス・アパート」が含まれていた。このようなリリースは、トム・ダウドとエリックが、いまだに商業的にも批評的にも多大な成功を収めることのできるレコードを作れることを、世界に知らしめることとなった。

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